第三章 共に歩む時間

2012.06.26 Tuesday

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    カワベさんを取材している時
    ステンレスの魅力と共に
    特徴の話を聞いた。

    「ステンレスは、腐食したり錆びたりしないんですよ」
    いつもの穏やかな口調でそう教えてくれた。

    私は、この意味をすぐに飲み込めずにいると
    特別な手入れも要らないし、
     変色もしないから
     日常使ってもらうのに、とてもいいんですよ」
    笑顔で、わかりやすく教えてくれた。

    確かに、毎日身に着けるものの手入れが大変なら
    必然的に、身に着ける回数は減る。
    変色も、味わいが出る意味では良いのかも知れないが
    多少なりと手入れが必要となる。

    しかし、ステンレスは
    「手入れが要らない」

    「輝きが保たれる」

    「どんなシーンにでも身に着けれる」

    日常生活の中、身に着けるには
    とっても良い利点だ。

    そして、カワベさんの作品は着け心地がとっても良い!
    ステンレスと言う固い素材なのに
    着け心地が、とっても柔らかいのだ。

    スルッと指や手首に寄り添う様に入ってくる。
    以前、私はALAPAAPに常設している
    カワベさんのサイズの小さいバングルを何気なく
    手首に沿わした途端、スルッと入ってしまい
    ピッタリで取れず1人で焦った事がある。

    今は、勝山で出会ったバングルを毎日身に着けているが
    とても着け心地が良い。

    カワベさんに着け心地の事を聞くと
    「デザインもさる事ながら、
     着け心地が良いなんて
     当たり前の事だと思っています」
    バシッと言われてしまった。

    確かに身に着けるモノで
    いくらデザインが良くても着け心地が悪ければ
    自然と身につけなくなってしまう…。
    そんな事は、本当に勿体ない話だ。


    話が少し逸れてしまったが、
    ステンレスの最大に魅力は
    「持ち主と過ごした時間を記憶する」と言う事だと思う。

    腐食しない=変化しない。

    作品を飾っているだけであれば、カワベさんが生み出したままの
    時間で止まってしまっている。

    持ち主がはじめて作品を身に着ける事によって
    時計の針がゆっくりと進み出す…。

    もし、素材がシルバーや真鍮なら飾って置くだけでも
    変色して行く。
    作品だけでも時が刻めるのだ。

    だが、ステンレスは、そうはいかない。

    持ち主が作品を身に着けることによって出来た
    キズや打った跡などこそが、共に一緒に過ごした証なのだ。

    100人居れば100通りのライフスタイル。
    その中で、作品だけが
    たった1人の持ち主と
    共に歩み過ごした証となって行くのだ。

    作品が、持ち主の色を纏い世界に一つの作品に変わって行く。

    5年後、10年後…はたまた数十年後に
    ふと、自分の身に着けている作品に目をやると
    そこには、確かに共に一緒に歩んだ時間を
    記憶している証がある。


    カワベ マサヒロさんの手から生まれた作品は
    新たな持ち主と出会う事で、新たな時を刻みだす…。

    生み出す時間からはじまり
    共に歩む時間へ繋がるストーリー。

    すべては、愛おしいく懐かしい人生の時間。








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